君の名は希望

優馬くんの名前は希望と今 知った

「おっさんずラブ」に出会ってしまった話。

アーーーーー終わってしまった………。
ついに終わってしまった……。
一生に一度出会えるか出会えないかのドラマかもしれない。
そんな「おっさんずラブ」が終わってしまいました。
大大大大ハッピーエンディングを迎え、晴れ晴れしい気持ちともう些細な春田と牧くんの日常を覗き見できなくなる寂しさでいっぱい…(号泣しながら)
こんな感じで1日経っても尚フワフワ状態だけど、この気持ちを残さなければという衝動だけ抱えて、ブログを打っています。

なんかもうおっさんずラブの前では語彙力失くすんだけど。
いやむしろ言葉なんて必要ないんだけど。
どうしてもこの好きだって気持ちを残しておきたい。
後から読み返せるようにして、ずっと覚えておきたい。
それくらい、罪深いドラマだった……。

きっと、良いところも悪いところも含めて人間を愛しいと思っている人が作っているドラマなんだなと思います。
とにかく登場人物が全員人間味があって、7話というドラマとしては少し短い時間なのに、ひとりひとり語れるくらい濃く丁寧に描かれていて凄かった。
その中でも私が好きなのは、牧凌太くんです。(特大フォント)
いやあキャラ設定も良いし、ポジションも良いし、そして中の人(役者さん)が凄かった……。
だってあんな主人公に尽くす献身的な人います?????(号泣しながら)
ゲイというセクシャルマイノリティを抱えながら、春田のために料理こしらえて、家事全般こなして、大好きなくせに春田のために「春田さんなんか好きじゃない」って自分から身を引いちゃう子ですよ??????世間の目とか、色んなものに巻き込みたくないって諦めちゃう牧くん健気すぎて、好きしかなくない???春田役の田中圭くんも言ってたけど、1話からこんなに切ない役ある?????
ずっと切ないんだもん、そりゃ幸せになって欲しいって視聴者が肩入れするよ。
頑張ってる人を応援してしまうのは人間の性であり、真理じゃないですか。
オリンピックで選手を応援するのと同じように、視聴者の多くが1人の男の子の恋路を応援してたわけですよ。(※主人公は春田)
普段はしっかり者で、冷静沈着なくせに春田のことになると周りが見えなくなって部長に啖呵切ったり、シャワー浴びる春田にキスしたりと積極的で、いつも春田のために一生懸命に頑張って。家事も仕事も何でも出来るスーパー人間でありながら、ダメダメな春田を思う姿は健気以外の何者でもない。かと思ったら、追いかけっこしたり、春田に膝蹴りくらわせたり、ヤキモチ焼かせるように仕向けたり、25歳の年相応な可愛い部分もあったりして、でもそれは春田だけが見れる素の部分で。
こんだけ魅力がいっぱいなのにひとつだけ悪いところがある。
ワガママになれないところだ。
こんなに多くの視聴者が応援しているのに、本人は自分に甘くないというか、自分の幸せよりも好きな人の幸せを優先してしまうどうしようもない人で。あんなにスマートでカッコよくて、何でもできるのに大事なところで自信が持てなくて逃げようとする癖があって。
見てるこっちが歯がゆくなり、もう臓器でもなんでも提供するし指くらいなら何本かあげるから(発想がヤ〇ザ)…マジなんでもするからどうか幸せにしてあげてくれ、牧くん頼むから笑ってくれ、と何故か応援してる側の方がヤキモキしてモンペ化してしまうのは絶対私だけじゃなかったはず…!!
春田さんなんか好きじゃない、と泣きながら言う牧の涙をカラカラになるまで吸い取りたいと思ってたのは絶対私だけじゃないでしょ…!!(怖い)
もう何度もっとワガママでいいんだよ、もっと困らせていいんだよってテレビに掴みかかろうとしたことか。
誰にも負けない気持ちがあるくせに、幸せに出来る技量もあるくせに、全部全部自分の中にしまいこんで、勝手に完結させてしまう。でも今までの牧くんの人生考えると責められなくて、きっと同性が好きってだけで幸せになることを諦めてきたんだろうと思うと切なくて…。
だから最後の最後に「俺もう我慢しないって決めたんで」って嬉しそうにはにかむ牧くんに心の底からホッとした。
自分からちゃんと手を伸ばして、幸せになろうとする牧くんに救われた。頑張った人が、ちゃんと向き合って生きてる人が、幸せになる瞬間ってこんなに嬉しいんだなあって牧くんは教えてくれた。

そんな牧くんを演じているのが林遣都くん。
この人がまあすごかった。元から知っていたし、初めて演技を見るわけではなかったけど、こんなにも肩入れをしたキャラは初めてってくらい表情から仕草からいちいち細かくて、本当に存在しているようなリアリティーが凄かった。
この人の身体を借りて本当に牧くんが存在しているなと、牧くんって絶対生きてるよなと見ながら思ってました。
いやあ、すごくお芝居が好きだった。何をするにしても繊細で丁寧で、ちょっとした表情や言い方でバックボーンを想像させるような、奥行感を出すのが上手い役者さんだなと思いました。
細かくこだわった演技を見るのが楽しかった。これでまだ若手の域ってちょっと…すごいよね…。すっかり虜なので、他の作品も見てみる予定です。おそるべし、林遣都


でも良いのは牧くんだけじゃないんだな、おっさんずラブは。
田中圭くん演じる春田創一もまた最高なんだ…。
とにかく太陽みたいな人。でもギラギラ燃えている太陽じゃなくて、ポカポカ優しく照らすような陽だまりタイプ。
優しすぎるが故の優柔不断さと、流されやすさがたまにキズだけどそれすら愛しくなっちゃう、根っからの愛される人。
セクシャルマイノリティを抱えてどこかに影をまとった牧くんと違って、どこにも闇がない春田。
太陽は輝く故に影を作ってしまうとよく言うけど、まさにその通りで、太陽ゆえに知らぬ間に人を傷つけたり(マジデリカシー)、影を知らず明るい感情だけで生きてる陽気さがあって。
牧くんに対しては割と甘めでモンペ化する私ですが、春田に対しては「おいそういうとこだぞ春田」って何度テレビに言いそうになったことか。
でも牧くんが選ぶ気持ちが分かるのもまた春田の魅力で。
(牧見る目ねーな、って思った方の目は節穴です。)
女にモテないのも分かるけど、男にモテるのもめっちゃ分かる。
人の懐にスッと入ってきて、自然に周りを明るくするし、お人好しの嘘つけない正直者で、絶対悪口は言ったりしないタイプ。しかも人の気持ちを受け切る人で、それが自分にとって良かろうが悪かろうがすべてを受け止めてしまおうとする心の柔らかさがあって。
「モテない」はともかく、春田を嫌いになる人は絶対いない、生粋の人たらしスキルの持ち主。
特にゲイであるが故に楽しいことだけでは過ごしてこれなかった牧くんにとっては、春田のバカがつくほど裏表のない無邪気さや、感情に素直なところは眩しいものがあったのかな。
しかもこの春田、素直で感情に正直であるからこそ、男である牧くんや部長のこともきちんと受け止める柔軟さがあるのがミソである。春田がきちんと受け入れてこそ、そして真剣に向き合ってこそ成立する物語なので、本当にすべてを受けて、背負う男なのだ。ダメダメなくせにそういう器のデカさを持っている。
とにかく春田はそういう奴だから結局誰からも愛されてしまうし、年下の後輩男子にかいがいしくお世話されて、家でダラダラしてる幸せそうな顔みてると全部許せてしまう。
ただ田中圭くんの清潔感漂う爽やかなお顔と、締まりまくったナイススタイルがだいぶ春田の欠点をカバーしてくれた感はある。あの屈託のない笑顔で8割は許せちゃうから、結局顔面は大事。
そんなまあダメダメな春田なんだけど、部長に告白されて、牧くんと出会って、ちゃんと変わっていくところが愛しくて。今までお気楽に生きてきた分、たくさんの人を傷つけながらでしか幸せに辿り着けなかったけど、最後の最後にちゃんと気づいて手を伸ばせるのは、素直に思ったことを言えるのは、今まで真っ直ぐ生きてきたからで。部長に説得されて泣いちゃうのはいっぱいの罪悪感と、やっぱり人として部長が好きだと自覚してるズルさと、そしてバカみたいに人の気持ちに寄り添っちゃう優しさからで。
春田が思い出す記憶の中の牧くんが、あんなに幸せそうに綺麗に笑ってるのは、春田の隣にいるからで。
自己肯定感が低くてすぐ幸せを手放してしまう牧くんに「勝手に決めんなよ」って言えるのは春田だけで。
そんな春田だからこそ、牧くんに真っ直ぐ「好きだ」と「結婚してください」が言えるわけで。
やっぱりどんだけ人を傷つけても、最後は一番幸せにしたい人をとびっきり幸せに出来る「太陽」なんだよなあ。
あんなになりふり構わないへなちょこな道路越しの告白でも、子どもみたいなハグでも、牧くんにとっては死ぬほど嬉しくて、世界が変わる告白だったんだろうなあ…。
あーもうほんっとどうしようもなくて、1年もかけてしまうほど鈍感だけど憎めない…。
この一見ただのダメダメ春田を、きちんと愛される理由に意味を持たせて、春田の周りが愛で満たされていたのは、田中圭くんの演技の力なんだよなあ。受けるお芝居がとんでもなく上手くてナチュラルで、本当に春田が存在しているみたいなリアリティ満載の演技。こんな春田見せられたら田中圭くんの「役を生きる」っていう感覚に信頼しかないですよね。

そしてこの春田が太陽だとしたら、牧くんは月。全然似てない2人だけど、だからこそ補ってお互いにないものを持ち寄って、2人の世界を代わる代わる照らし合うみたいな関係性が最高なの。
そしていつしか一緒にいたら似てくる部分もあって最後にはきっと太陽と月はひとつになるんだなって…(激重思想すぎて銀河系の崩壊)


あと、このおっさんずラブが成立してたのはなんといってもちずちゃんのおかげだと思う。
部長に告白されたとバラの花束持ってわんだほうにやって来た春田を、違和感なく受け入れたちずちゃんがいたからこそ。
引っかかりもつまずきもなく「春田よかったじゃーん!」と応援する彼女のアナーキーさは少なからずノンケ春田に影響を与えていたような気がする。
ちずがマイマイと争うくらい一番視聴者と目線が近いキャストだったのもあって、「春田さんのことが本気で好きなんですよ!」って大声で告白した牧くんに「裏切られた気分だわ」って言っちゃった春田をビンタした時なんか、もう「ちずありがとう!」ってスタンディング・オベーションした。
いつも視聴者分のオイ春田!を全力で体現してくれてありがとう。ここでお礼言っときます。
そんなちずからして分かるように、おっさんずラブではあまりセクシャルマイノリティに対してマイナスな感情を抱えた人がいない。
もちろんそこを焦点にしていないからだろうけど、だからといってそれがフィクション感を増すのではなく、きちんとリアリティーを持っているのが面白い。
世の中にちずみたいな人も結構いるんじゃないかなあ…。
実際私もちずタイプで、あまり抵抗感がない。でも別にそれに理由があるわけでもないし、友達にいるからという状況のせいでもない。
「ただなんとなくあまり気にならない」ってだけ。
結局抵抗感や偏見を持つのも、持たないのも説明できない「なんとなく」みたいな感情に集約される気がする。
そんな程度で物語が進んでいくのがそれを上手く表してる気がして私は好きでした。
ちなみに私は母ともこのドラマ一緒に見たことあります。
なんなら感想を誰かに言いたくてわざわざ放送後に電話してました。最終回のラストシーンも母の前で死ぬほど再生して奇声上げた。(それに関しては単純にコイツ大丈夫かみたいな顔はされましたドヤ顔)
この先こういうちずみたいな人が普通になる世の中が来るような気がして、おっさんずラブみたいな世界が普通にあったら楽しいなってちず越しに見るのも面白かった。
もっとマイノリティーがオープンになれたら、ちずみたいに第三者になる日も、春田みたいに当事者になる日もあるかもしれないよね。

でもこのちずも切ないんだよなあ…。
牧くんと付き合って「誰かのものになった春田」を見て、自分の気持ちに気づいちゃうタイミング間違えた女の子(泣)
このちずと牧くんが話をする6話のシーンが大好きなんです。風邪引いても春田のご飯の買い出しに行く、恋人として完璧な牧くんに「完璧だよ」って声かけるんだけど牧くんは「俺なんて欠陥だらけですよ」って返すの。
このシーンの何がすごいって異性同士で「ライバル」の会話が普通に成立してるのすごくない?????
二人ともがすごいナチュラルなシーンでめちゃくちゃ好き。
ちずは性別のことは何も考えてなくて「何でも出来る恋人」として完璧な牧くんの事を単純にすごいと思っているけど、牧くんは牧くんで、女性であり春田と平凡な交際ができるちずのことを「自分が持ってないものを持ってる人」として見てて、その性別を超えた「ないものねだり」の対比が面白かった。
余談だけど、このシーンの牧くんの表情も良いんだこれが。
心の小さな小さな揺れを顔全部に滲ませる演技の絶妙さ。
本当に見てて飽きないなあと思ったなあ。
他にもちず牧はほんっとにいいシーン多くて。最終話の橋のシーンなんか、性別違うのに同じ人を思っててライバルの友情が芽生えてるのがすごく良い。それに何の違和感もなくて、ちゃんと友情だと分かるリアルさが素晴らしかったので、ちずちゃんが最後に超絶イケメンのスパダリをゲット出来ていて心の底から嬉しかった…!ぜっっったい春田よりいい人だよ…よかったね…!!(ごめん春田)
これからは牧くんとタッグ組んで春田のことイジったらいいし、春田と喧嘩したらすぐわんだほう乗り込んでちず味方につけたらいいよ牧くん!!!!

そしてこの物語の正真正銘のヒロイン、部長こと黒澤武蔵。
正直6話では、いやなんで急にふざけんなよ???って牧モンペが押し寄せてごめんなって思うほどの良い男。
今まであまりにも牧と春田の物語を見せられてたから、否定的になってしまったけど、もしほぼ空白のままだった「1年間」を見せられていたら部長モンペになっていたこともおおいに有り得る人柄で。
とにかく春田に負けないくらい真っ直ぐで、愛情深くて、人情味があって。そして情熱的。
ほんと春田はあんなんだけど、好かれる人に恵まれすぎなんだよ。なんで春田なんだよって死ぬほど思ったけど、嬉しそうにインスタ更新する部長見てたら、何も言えなくなっちゃう…。11年間春田を思い続けた一途さも、好きな人の背中を押せる懐の深さも、振られちゃったって笑う強さも、全てにおいて憧れのヒロイン。いやむしろヒーロー。
主人公と結ばれないヒロインって切ないのかもしれないけど、でもこのヒロインがいなきゃ物語は成立しなかったし、春田と牧くんは幸せに辿り着けなかった。
1年間かけて春田が答えに辿り着くまで、受け入れ、待って、そして春田の答えを尊重してくれた。
しかも思い出すのは楽しかったことばっかりって、春田との1年間をちゃんと思い出にしてくれて…。そしてなによりこんな結末なのに「君に出会えてよかった」って言ってくれて…。
こんな最高なおっさん他にいないよ……。胸が苦しい…。
だからもう絶対絶対絶対絶対、春田よりカッコよくて可愛くて最高なダーリン見つけようね!!!!!!!!
いつか絶対報われて、春田より幸せになった姿を見せつけてほしいです。(武川さんをチラッと見る)

その他にもほんっとに魅力的なキャラクターがいて、ひとりずつ良さ語ってたら本が1冊出来そうなペースで語れる。
30年間寄り添った旦那のハードル高い恋路を率先して応援する超いいオンナ蝶子さんとか、ただの生意気な後輩かと思ったら「人を好きになるのに歳も性別も関係ないじゃないっすか」という名言を残した新世代・マロとか、クールでバリバリの仕事マンなのに牧のことになると我を失う武川部長とか、視聴者の声を代弁してくれたりナイスパスしてくれるマイマイとか、いつもわけのわからんメニュー出してくるけど、「ハッピーハッピーラァヴ~♪」という視聴者のどうにもならない気持ちを代弁してくれる曲も提供してくれる鉄平兄とか…!!
みんなチャーミングで愛される人間力の持ち主で、もはやおっさんずラブ世界線に生まれたかったと願うほど。



とまあこんな風に、最初は面白半分でゲラゲラ笑ってみてたのに、気づいたら登場人物全員の幸せを願う熱心な視聴者になっていたわけでありますが。
人の恋をこんなにも応援したのは、プロポーズ大作戦のケンゾーと花より男子道明寺司以来だった(大真面目)
いやなんならケンゾーと道明寺を超えて、今までで一番応援したのは牧凌太かもしれない。数年ぶりの更新。
なんなら好きなカップルにおいてはぶっちぎりの1位だ。
私の中ではのだめと千秋、道明寺とつくしと並んで春田と牧が殿堂入りですよ。
なんかもう感覚としては普通の恋愛ドラマと一緒だったんですよね。
キュンキュンするところも、切なくなるところも、分かるなあって共感する感情も、2人をみて微笑ましいのも。
それが男同士だってこと途中から忘れてたぐらい普通だった。
逆に恋愛ドラマは男と女ってなんで今までで決められてたんだろう…?
って不思議に思うくらい違和感がなかった。
それはもちろん演じてる役者さんの演技力の賜物なんだろうけど。
やってる本人たちも変に気張るんではなく、リアルに存在しようとするナチュラルさがこんなにもしっくりくるんだなあと。
だってどこからどう見ても、牧くんと春田はカップルだったし、幸せの形の具現化みたいな2人だったし、男女のカップルとの違いは性別が一緒なこと以外見当たらなかった。
同性だろうが異性だろうが、人を好きになるって幸せなことだし、その好きになった人が自分を好きって奇跡だし、お互いを見つけられた春田と牧くんのことを本当に羨ましく思う。私にもいつか、こんな出会いあるだろうか、って純粋に憧れてしまう。春田みたいに真っ直ぐ自分を受け入れてくれる人が現れるだろうか、牧くんみたいに自分より大切にしたいと思える人に出会えるだろうか。
って、まあ私の話なんかどうでもいいんですけど。
とにかくあの二人は私にとっては眩しいんですよね。
同性同士だからとか、普通より恋愛のハードルが高いから凄いとか、偉いとかじゃなくて、そうじゃなくて。
同性同士だろうと異性同士だろうと、年齢差があろうと身分の差があろうと、コンプレックスがあろうと関係ない。人が人を好きになること自体が素晴らしいこと。
こんな当たり前だけど当たり前じゃなかったことに気づかせてくれたおっさんずラブって、すごい画期的なドラマなんじゃないかなって。
このドラマはたまたま同性同士の恋愛だったけど、変にセクシャルマイノリティに対してメッセージが込められているわけじゃないからその手軽さが逆に、色んな人が日常に溶け込んで普通に暮らしていることを教えてくれてる気がして心地いいドラマだった。
全然違う世界の話なんかじゃなくて、どんな恋愛も同じ世界での話だし、境界線や壁なんて本当はひとつもないんだよね、当たり前だけど。そう気づいた時の晴れ晴れとした気持ちと、2人の幸せそうな最後が見事にリンクして、新しい世界の幕開けみたいな気分です。明日からちょっとだけ世界が開けて、明るく見えるみたいな。

人が人を好きになること。幸せの形はそれぞれで創っていけること。愛だの恋だのはどんな垣根も超えていくこと。
こうやって色んなことを教えてくれたおっさんずラブこそ、月9でもやれる王道ラブストーリーだと思います。
……でも夜中にこっそりワイワイ盛り上がって、夜眠れない位が丁度いいね。
月9みたいに派手な恋じゃなくても、周りの人が応援してくれて、穏やかで些細でそれでいてとびっきり幸せな土曜の夜が、おっさんずラブらしくて好きでした。

おっさんずラブ、君に出会えて良かった。
春田と牧くんの御祝儀の代わりと言ってはなんですが、
DVD買います。ありがとうございました。