君の名は希望

優馬くんの名前は希望と今 知った

中山優馬10000字インタビュー

ずっと書きたいと思っていたけど、なかなか腰が上がらず。
でもいろんな方の感想や考えを見て、やっぱり自分の感想も書き残したいと重い腰をあげたところです。

まず最初に。
読むことは怖くなかった。全然気負いせずに淡々と読めた。
読み終わってからも泣いたり特別驚いたことはなかった。
むしろ、けっこう私の憶測にハマっていて答え合わせをしているような感覚だった。

話は小さい頃の優馬くんのことから始まる。
小さい頃の優馬くんは、泣き虫で、人見知りでアウェーな状況が苦手な子だった。そして目立つわけでもなく、空気を読んで流されたりもするフツーの子だった。
本人から語られる幼少期はたいして驚いたものでもなく、すんなりと読み流せた。
でも全部読んでみて、ふと考えると小さい頃から優馬くんって案外変わってないなって。
小さい頃の優馬くんが今の彼の一部分を形成してると思えた。
だからきっと今だって、本当は普通の子で、この世界にいても普通の感覚を失わない人なんだろうな。
実はきっとそんなにアイドルっぽくなくて、目立つことが好きでもなくて、前に立つような人じゃないかもしれない。
ただお顔が普通じゃなかったってだけで、ね。
生粋のアイドルではない、そんな欠けた部分も含めて私は好きになったんだけど。
その普通って感覚を持つことは時にアイドルとして弱点になることもあるんだろう。
そこをどうやってこの人は切り抜けていくんだろう、普通の感覚を持ち続けたままこの人はどうやってアイドルとして生きていくんだろうと純粋に興味を持てた部分でもあったな。

そしてそんな「フツー」な優馬くんが、一気に階段をかけ上がって、いつの間にか人より前にたって目立つよつになってた。
そんないきさつはやっぱり優馬くんの中でも、異質だったんだなあ。とインタビューを読み進めていくうちに感じた。
でもやっぱりその優馬くんの悩みや葛藤は、傍からみたら贅沢だったり、羨ましいと言われるものに見えた。確かにこれは誰にも言えない。
誰よりもそのことを自覚していて、誰にも言わずに抱えていたのはとても優馬くんらしいと思う。
だからこそのコピーロボットで。
関西の未練も、東京でのアウェー感も、JUMPへの申し訳なさも、誰に言っても仕方なくて。何の解決にもならないから、自分の中で呑み込んでいて。そんな自分の事さえも考えないようにしてたのがコピーロボットなのかなって。
自分の事なんだけど、考えるとやっていけないから、自分から切り離したのかなって。
そう思うと痛々しいけど、その時の優馬くんはきっと飄々とやっていたんだろうなと今となっては思う。もう優馬くんにとってはコピーロボットが当たり前で、見ている側もそれを感じる部分が少なからずあったなって。

そして優馬くんの転機である上京のことも言っていた。
優馬くんってコピーロボットとして過ごす期間が長かったから、きっと自分が自分でいれる場所とか、素になれる場所を大事にしてたと思うんだよね。
だからこそ大阪にこだわっていたというか。
頑なに東京に来なかったのは、どうしても東京=仕事っていう優馬くんの意識があったからだと思えた。
あれだけ気に入られて推されてるんだから、高校は東京で通うんだろうなと思っていたから、高校も大阪で通ったことが驚きだったんだけど。
今考えたらコピーロボットの術を覚えて、必死に仕方ないって色んなこと呑み込んでた10代の優馬くんに上京なんて酷かもしれないと思った。これはこれで良かったのかもしれない。
だから、大学も東京にするか大阪にするか迷ったのも自然なことに思えて。よほど優馬くんのコピーロボットは深刻な状況だったんだろうなと改めて感じた。
そして、そんな優馬くんにとって好きな場所ではない東京へ「行っておいで」と声をかけられるお母さんはすごいなと思った。
お母さんだって、何度も憂鬱そうに家を出る優馬くんを送り出したと思うのにすごく強い。
でもそんな自分を見てきたお母さんに言われたから優馬くんも行こうと思えたんだろうな。お母さんにしか言えない言葉だったんだろうな。
結果的に上京して良かったと言っている優馬くんに本当に安心しています。

あとやっぱり関西(ジャニーズWEST)の話はすごく興味深かった。
私が想像していた優馬くんのスタンスととても重なったから。
優馬くんは一時期、仕事のモチベーションとして「関西に持ち帰ること」を掲げてる気がしていて。
自分の仕事を関西に繋げようととしている、というのが私には感じられた。
優馬くんからハッキリその事を聞けたのは気持ちよかった。
でもそれが、辞める子たちを少しでも引き止めたくて、同じグループでもない優馬くんが唯一出来る方法だったっていうのは、知らなかったな。
そしてそんな優馬くんが、関西と一緒にやるべきじゃないと思ったのは驚いたな。
関西の子とやりたいんだろうな、ってうのは見ている側も感じていたことで。でもそういえばいつからかそんな執着心というか、そういう未練みたいなのを感じなくなったなって思っていて。
案外間違っていなかったことに驚いた。
個人的にその未練を感じなくなったのは、Piece以降の時期でした。オリックス劇場でのコンサートとかまさにそう。
変な執着心を感じなくなって、NYCも関西も同じ温度でいい距離で接している気がしてたんです。
そう考えると、優馬くんにとってソロでシングルを出したことは大きなことだったのかもしれない。

それでも関西とはやらないと決断した優馬くんはすごいなって。
それはもうイコール1人になるかもしれないということで。
これはエリート故の決断の理由だったと思うんだけど、やっぱり優馬くんって優しくて強い人だなと思った。
普通にすごい覚悟がいる事だよね。
もし優馬くんがもっと図々しくて、気にしない人だったらこんな選択はしてないかもしれないけど。
人一倍そばで皆の努力を見ていたから出来た優馬くんの選択を、優しくて強い優馬くんの選択を、正解だと信じたくなった。

私は個人的には、優馬くんは関西と活動してほしいと思っていた。独りよがりかもしれないけど、関西といる優馬くんは一番素で、彼らしいと思っていて。優馬くんがそうじゃなくても、ただ私が関西といる優馬くんが好きだったのかもしれない。
だから、歯がゆい思いをしたり、関西を羨ましく思ったりどこかでコンプレックスだった。
優馬くんを一人にしないでって。たくさん居場所を作ったくせに孤立させないでって。
これは関西もビーアイもNYCも悪くないし、ましてや優馬くんも悪くない。誰も悪くない。
強いて言えばこんなに振り回す事務所が悪い。と思っていたけど。どこか煮えきらなくて。
でも優馬くんの言葉を聞いて分かった。ひとつも後悔してないんだって。
関西だったことも、ビーアイだったことも、NYCだったことも、ひとつも後悔してなくて、無駄にしてなくて、むしろそれが今に繋がってると優馬くんは言い切った。
もう優馬くんは清算してるんだって。もう前を向いていて、今を頑張ってるんだって。
だったら私がこだわっていてもしょうがない。
確かに優馬くんはコピーロボットだった時もあったし、多分その時は自分の居場所をどこかで否定してたと思う。
私も否定してた。でもなんかそれってすごく悲しかったんだなって。
それがどんな居場所だったとしても優馬くんの居場所だと認めればよかった。すごく悲しいことをしたなって後悔した。
でももう取り戻せないから。
今は優馬くんの居場所を認めたい。あの時出来なかったから。
思いっきり信じてあげたい。そう思った。

優馬くんは事務所を恨んでいないと、むしろ感謝してると言っているけど。
私は恨んでないとは言えない。ましてや、感謝なんてできない(笑)
振り回され続けて結局居場所をもらえなかったこと、1人になったこと、恨んでないと言ったらウソになる。
でも優馬くんは恨んでない。
優馬くんがそう言うならもうどうしようもない。
私が恨んだって何にもならない。
優馬くんがあの過去があったから今があるんだ、って言うなら私は否定なんて出来ない。したくない。
今の優馬くんの居場所を認めたい。と思うから優馬くんの過去も認めたい。
このインタビューを読んでそう思った。
私が認めようが否定しようが優馬くんには何の関係もないんだけど、私がそうやって応援していきたいって思っただけなんだけど。気持ちが軽くなった気がした。
色んなものからちょっとだけ解放された気がした。

それと、私はこんなに僻んでたのに、1人にしたこと気にしてたのに、優馬くんは「歩いてきた道もムダにしたくない」と糧にしていたことにただただ素敵だなって思った。
こんなに強くて優しくて素敵な人を好きだと思った。好きになって良かったと思った。
またこれから好きになると確信した。

そして最後の方に語った、デッドボールの話がすごく優馬くんらしい例えで印象的でした。

ーーー野球のデッドボールみたいなもんだと思います。観客には痛そうに見えたりもするけど、当の本人はそれほど痛くないみたいな。だって仲間も、支えになってくれる人も、ファンの人たちもいる。僕はひとりじゃない。

痛そうであると自覚している優馬くんが切ないんだけど。
でもその後の言葉に泣きそうになる。
優馬くんが例え話でも「痛くない」と言い切ったことに安心したし、ひとりじゃないって事をちゃんと分かってることがすごく嬉しかった。
前はひとりぼっちに見えたけど、きっと今は違う。彼が今まで出会った人たちがいる。たぶん本当にひとつもムダじゃなかった。いろいろ遠回りしたし、今も一緒にはいられないけど。
でもそれでもひとりじゃない。その事実を優馬くんが自覚してることがこんなに嬉しくて安心するなんて思わなかった。
こうして今の優馬くんは、エリートを受け入れる事を決めて、それでも実力が伴ってないことを知りながらエリートである「中山優馬」という虚像に追いつこうとしている。
もしかしたら今の優馬くんの状況の方がコピーロボットより厳しいかもしれない。全部一人で背負わないといけないから。
エリートとはいえ決して楽な道じゃない。むしろ、エリートとしてそれを抱えながら歩くには重い道かもしれない。
よく一人で歩けるなと思うときもある。
それでも、それを全部知ってる上でこの道を選んで、エリートを受け入れた優馬くんのこれからにとても興味があります。

優馬くんの10000字より長く語ったけど(笑)、
最後に。
このインタビューで答え合わせができた気がする。
私の憶測が当たってたのか。この時本当はどう思ってたのか。
アイドルを応援していく中でこの答え合わせの作業は好きだけど、別に出来なくたっていい。
その時その時で推測して応援できればいいんだけど。
でも今回は特別だったかな。
セカンドシングル「High Five」リリースと、10000字インタビューをもって優馬くんの序章が幕を閉じた気がしたから。
「今」を歩き始めた優馬くんが、遠回りしていた時の事を語ってくれて、優馬くんの言葉を聞けて、もう序章は終わったのかなって。
もうこれからはたぶん「第一章」なのかなって。
言うなればこれからが始まりで。ゴールなんてないけど、確かな道が見え始めたんだと思う。

だから、優馬くんの「第一章」も私なりに応援したいです。
もう優馬くんは優馬くんだと思えるから。
もう他と比べたりしないから。今の優馬くんを、居場所を認められるから。
だからいつの日か、「中山優馬」の虚像を追い越す優馬くんを楽しみにしています。